「働きたくない」という熱い想いだけは誰にも負けない

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質の低い自己啓発書やビジネス書の乱発はやめろ

書店に行くと、まず目に入るのが、平積みにドーンッと並べてある自己啓発書やビジネス書のたぐいである。

さすが自己啓発大国である。日本は外国と比べても異常に多いらしい。

 

よう売れるんでしょうなぁ。それだけ悩みを持つ人は多いんでしょう(主に職場)。

 

ボクは買いはしないが、よく立ち読みをする。

そこで気が付いた。

「質の低い本が多い」ということに。

 

『生き方』を社会人のバイブルにするのは危険

 

生き方―人間として一番大切なこと

ビジネス書の名著として名高いのが、京セラの元社長、稲盛和夫が書いた『生き方』である。

この本の内容を簡単に説明すると、2つに集約される。

 

「生きることは働くこと」

「働くと成長できる」

 

まずこの啓発本がベストセラーになっていること自体がマズい。

それだけ「生きる=働く」と思っている人が多いということであり、自分で思っているだけならまだしも、それを押し付けてくる人が多い。(主に意識の高い上司)

 

「生きる=働く」みたいなセリフは京セラの社長でKDDIを作った人だから言えることであって、普通の人が偉そうに言えるセリフじゃない。

能力がないのに、ましてや年功序列で上がっただけの上司が部下に言えるセリフではない。

 

こういう上司は『生き方』が大好きであり、これがバイブルだと思っている人も多い。

実際、営業マンの研修に行ったとき、この本の言葉が嫌というほど引用されていた。

 

「生きる=働く」。

これが今、無理をして体を壊してしまう人の原因の一つになっている。

無理をしないためにも、「仕事がすべてじゃない」と思うことが大事なのだ。

 

『生き方』は質が低いとは言わないが、少々時代遅れの本じゃないかと思う。

 

ただ、面接で「座右の書は?」と聞かれたとき、この本を挙げると評価が上がる。

その点ではとっても便利な本である。

 

自分の会社を鑑みずに本の内容を実践する社長はダメだ

 

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「本は読むだけではなく、実践するものである」

たしかに読むだけじゃ、なんの役にも立たない。

偉くなった気分に浸れるだけである。

 

個人レベルでは「実践が一番」なのだろうが、社長が会社を使って実践するのはちょっと待てと言いたい。

 

以前働いていた社長は社員に「朝、30分早く出社し会社の掃除」を強いていた。

 

www.kiyo-hiko.net

 

無理やりさせられても腹立つし、時間が奪われるだけなので、めちゃくちゃ鬱陶しかった。

 

で、社長の本棚を見ていると、やっぱりあった。

『掃除は心を綺麗にする』みたいな本が。

 

これを読んで社長は社員に掃除を強いていたんだろう。

「これで社員の心は綺麗になり、仕事にも精が出るだろう」つって。

 

精も、やる気も、なにもかも出ないのですな。

皆、不満タラタラで愚痴ばっかり言ってた。

 

 

一日でも参加しないと上司に怒られるし、給料が減らされる。

朝イチで怒られて(遅刻したワケではない)、仕事に精が出るわけないでしょう。

そもそもそんなことで給料を減らす社長の心が綺麗じゃない。

 

本に書いてあることが必ずしもその会社に合うかどうかはわからない。

 

だからしっかり考えてからすべきなのだが、「即行動」が何よりも重視されているので、すぐするんでしょう、意識の高い社長は。

 

百歩譲って実践はいいとして、しっかり社員の様子を見て、やめるべきはやめないといけない。

この社長はそこが全く見えていなかった。

 

「理不尽は人を強くする」みたいな本を誰にでも目につく場所に置くな

 

「理不尽」が多い人ほど、強くなる。

この前は書店で、この本が平積みされているのを見かけた。

 

ボクは日ごろから「理不尽は人を強くしない。慣れるだけ」という論を展開しているが、いまいち理解されない。

 

www.kiyo-hiko.net

 

この本は数々の理不尽が降りかかってくる人、すなわち部下や新入社員のためのもの。

間違っても社長や上司が読んで信じていい本じゃない。というか読むな。

 

それはともかく、平積みにされたこの本のタイトルを見た、「意識の高い社長、上司」はどう思うだろう。

 

「そうか、理不尽は人を強くするのか。人を成長させるなら、部下や周りに理不尽を強いても問題ないな」と、こう思うのではないだろうか。

 

こんな本が堂々と書店の入り口に置いてあるのである。

普段本を読まない人も通路を歩いていれば目につく場所に。

 

これは危険じゃないか。

普段本を読まない人は、「本に書いてあることはすべてが正しい」と思いがちだ。

そんなことはない。質の低い本は沢山存在する。

特に自己啓発本は出せば売れるから、その傾向が非常に強い。

 

通る人すべてに「理不尽は人を強くする」という文言を見せると、それを信じてしまう人も結構出てくる。

表紙を目にしただけなのに、すべてを理解したような顔をして。

 それに苦しむのは立場の弱い人である。

出版界が儲けるのは大いに良いことだけど、その本ですべての人を救うのはもちろん無理で、むしろ苦しむ人も出てくる、ということをしっかり認識していただきたい。

 

日本の自己啓発本は根拠のない精神論が多い

 

ビビらない技法 やさしいあなたが打たれ強くなる心理術 (だいわ文庫)

ボクは海外の啓発本もよく読んだが、日本の啓発本とは徹底的に違うところがある。

 

海外の本は研究結果などで、なぜそうなるのかという“根拠”をしっかり提示してくれる。

日本の啓発本は「こうしたら、こうなります」と何の根拠もなく言ってるだけ。

 

↑の本も、「電車を降りて真っ先に改札口に向かう人は、できるビジネスマンである」みたいなことが書いてあるが、そんなことはないだろう。

多分遅刻しそうになって急いでるだけか、効率が悪くてセカセカしているかのどっちかだと思う。

 

 

大体「働いたら成長できる」も何の根拠があって皆、言ってるのか。

 

社会には学生時代以上に悪い人が多数存在するが、こういう人達は毎日長時間働いている。

「人に理不尽を押し付けること」が成長だと言うのだろうか。

仕事ができても、職場で人をいじめるのが成長だと言うのだろうか。

 

成長の定義は人それぞれ。

多くの人は「仕事ができるようになること」が成長という認識をしている。

それはボクもそう思うが、だからと言って大事な人間性をおそろかにしちゃいけないと思う。

 

最低限の人間性というのは

「急にブチ切れたりしない」

「理不尽を押し付けたりしない」

「自分の考えを強要したりしない」

「社員をタダで働かせたりしない」

「社員を精神的に追い込まない」

「長時間労働を強制しない」

ということである。

 

 

ちょっと話が逸れたが、とにかく日本の啓発本は根拠が全くないものが多すぎる。

啓発本は一番売れるジャンルだから、タイトルと魅力的なデザイン、それなりの構成さえしっかりしておけば、ある程度売れるから、根拠も中身もない啓発本が乱発されるのだろう。

 

こういう本は読んだ瞬間は気分が高揚するけど、2日経てば忘れる。あとには何も残らない。

ボクも数々の啓発本を読んできたけど、覚えているのは『嫌われない勇気』と『生き方』だけ。

 

どちらもネガティブな意味で記憶に残っている。(『嫌われない勇気』とか実践するのマジで無理)

 

中身のない本はすぐに書店から消える。話題にもならない。

ベストセラーになっているものはそれなりに中身があるのだろう。

でも『生き方』は、上司や社長は読むな。一方的な価値観を押し付けられる部下の身にもなってみろ。

 

とにかく乱発される質の低い自己啓発書、ビジネス書に安易に手を出してしまうのはよくないことだ。金銭的にも、時間的にも。