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【こんな上司はダメだ】革新的なアイデアを若者に求める

「革新的なアイデアを出せる人」

新入社員に求める能力として、このようなものがある。

 

すべての商品が、発売された瞬間廃れてしまうような、変化の激しい時代。モノはすでに溢れ返っており、「もう何もいらねえよ…」状態の消費者。

 

こんな状態だと革新的なアイデアしか、一発当てる方法はないのかもしれない。

 

社会人は日々、この「革新的なアイデア」「イノベーション」を求めて、右往左往しているのだろうが、その中でちょっと気になることがあった。

 

何年もその会社で働いているベテランほとんどが「右脳が衰えてきている」「脳が動かない」「アイデアは若い人からしか出てこない」と思い込んでおり、考えもしないということだ。

 

Idea

 

知識があり過ぎると革新的なアイデアは出しにくい?

 

ボクは3社で営業社員として働いてきたが、新入社員の頃、必ず言われることがあった。

 

「知識がなくフレッシュな分、自分達には思いもよらないようなアイデアが出せるはずだ」と。何故か「若い新入社員」ってだけで皆が勝手に期待してくる。

 

で、ボクが革新的な何かを出したかと言うと「何も出てこない」のだ。というか、何も「出しようがない」。1から10までな~んにも知らねえんだから。

 

大概ガッカリされる。「まだ使い切っていないフレッシュな脳なのに…」みたいな。

こういう人達は「フレッシュな脳にしか“ひらめき”は訪れない」「“ひらめき”は天から降ってくるもの」だと思い込んでいる。

しかし、天から降ってくるのは、2階にいる社長の怒号だけで、ひらめきどころか、働く意欲さえも降ってこない。

 

そんな過去のことを思い出しながら、ある本を読んでいると、このような文言を見つけた。

イノベーションは過去を拒否するものではない。むしろ多く過去に依存し、現状の専門分野を習得した人だけが手に入れられるものだ。

究極の鍛錬 P221より

 

ビートルズの革新的な曲も“降ってきた”ワケではない

 

ビートルズは当時、誰も考えつかないような革新的な曲を世に出し続け、音楽界の歴史を変えた偉大なバンドである。

 

洋楽好きならわかると思うが、1960年代の他のアーティストの中で、ビートルズだけはちょっと次元が違う。まるで未来から来たかのような、現代でも違和感なく聴ける曲を多数作ってきた。間違いなく歴代No,1のアーティストだ。

 

それらの曲を作ったのは、ほとんどがジョン・レノンとポール・マッカートニーだが、この二人は「天才」とか「奇跡の組み合わせ」とか言われる。

lennon & McCartney

でも、本ではそのような「天才」説を一蹴する。ではどのようにしてあの革新的なビートルズの曲は作られたのか。

有名になるまでには彼らは何千時間もの練習をしたことを発見している。

~中略~

サージェント・ペパーズ*1のころにはジョン・レノンとポール・マッカートニーはすでに十年間共に懸命に音楽に取り組んできた。

究極の鍛錬 P216より

ビートルズの革新的なあの音楽は「天から降ってきた天才めいたもの」ではなく「努力の結晶」らしいのだ。

 

確かにレノン、マッカートニーの才能を語る時、「天才だから」で終わってしまっている。影で行ってきた圧倒的な努力は全く勘定されないのだ。

 

デビュー前、彼らは故郷のリバプールではなく、ドイツのハンブルクで武者修行時代を送っている。1日8時間、週7日、酔っぱらったガラの悪い客をどう喜ばせるか、常に工夫をしながら、かなりのライブをこなしたというのだ。

P1090752

1964年に爆発的な成功を収めたときには、すでに約1200回もライブをこなしていたことになる。それがいかに尋常でないか、お分かりだろうか?今日、ほとんどのバンドは、全キャリアを通して1200回もライブを行わない。ハンブルクの試練は、彼らを特別な存在にした要因のひとつだ。

天才! 成功する人々の法則 P56

 

ビートルズは他のバンドが及びもつかないような努力を経て、あの華々しいデビューに至っている。

 

大傑作サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンドもジョン・レノンとポール・マッカートニーが出会ってから、曲をせっせと作り始めて10年目に完成したアルバムだ。

 

今聴いても色あせないあの革新的なアルバムは「多くの経験と知識と努力」によって作られたものなのだと言うのだ。

 

経験豊富なベテランの方が「革新的なアイデア」を出しやすい

 

iphoneを作ったスティーブ・ジョブズもwindowsを作ったビル・ゲイツも起業するまでに尋常ではない時間をコンピューターの勉強に充てている。

ピカソもあの革新的な絵を描くまでに、普通の綺麗な絵を沢山書き、かなりの時間、絵を描くことに充ててきた。

Guernica - Picasso

革新的なアイデアで名を残してきた偉人は「とてつもない勉強、経験、努力」をしてきたことがわかる。

経験の浅い若い人よりベテランの方が「革新的なアイデア」を出しやすいのは、一目瞭然だ。

 

なのに、なぜベテランは「革新的なアイデアは若い人から生まれる」と言うのだろう。

 

「考えたくない」「責任を取りたくない」から

 

ベテランだけじゃなく、ほとんどの社会人は「革新的なアイデアは若い人から生まれる」と思っている。大企業の社長も訓示で言うほど、それは一般的だ。

 

確かに若い人の中で「革新的なアイデア」を出し、成功した人もいるし、会社で表彰された人もいる。でも同じようにベテランでもそのように成功した人もいる。

 

別に「若いから」出てくるワケじゃない。「考えたから」出てくるのだと思う。

 

若い人は上から「考えろ」と言われて、渋々考え始める。沢山の若い人からのアイデアは未熟だけど、“数打ちゃ当たる”でいくつかはヒットするかもしれない。

 

そうやって生み出され、ヒットした商品をベテランが語る時

「いや~ウチの若い奴のアイデアでしてねえ…」*2

とか言う。

それを聞いた相手は

「そうですか…やはりアイデアは若い人に限りますな!わっはっはっは」

とか言うのである。

 

これが「革新的なアイデアは若い人から出てくる」の仕組みだと思う。若い人はアイデアを「出せ」と言われているから沢山出しただけ。その沢山生み出された未熟なアイデアがたまたまヒットしただけ。

 

ベテランはなぜ自分で出したがらないのかというと「老いた脳では出てこない」という思い込みの他に「考えるのが面倒くさい」「責任を取りたくない」という理由がほとんどだと思う。

 

「アイデアなんか、出るハズない…」と思いながらあれこれ考えるのは苦痛だろう。仮に出てきたとしても「失敗したら責任を取らされる」という思いがある。

 

部下のアイデアにしたって失敗したら、責任は取らないといけないだろうけど、心の底では「自分のせいではない」と思っている。

「部下の責任を取るという上司として当たり前のことをしただけだ」と。

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「ナイスアイデアだったよ!売れなかったけど気にするな!」(オレが出したアイデアじゃないからな。クックックック……)

 

自分から出したアイデアが失敗したら、精神的なダメージも大きい。だから若い人に「革新なアイデア」を求め続けるのだとボクは思う。

 

これで「年取ると脳が衰えてくる」理由もなんとなくわかってきた。「考えることを放棄するから」ですね。

「衰えてる」と思い込んで若い人に考えることを押し付ける。考えないとさらに脳が「衰えてくる」。まさに負のスパイラル。抜け出すのは無理だろうなぁ。

 

まとめ

 

若い人に独創的なアイデアを要求するのはいいけど、ベテランであるあなた達の方が良いモノを出しやすい。偉人もそれを証明しているんだから、サボらず一緒に考えましょう、というお話でした。

 

*1:歴代アルバムランキングで大概1位。ものすごいアルバム

*2:手柄を横取りしていない分、良い上司である