「働きたくない」という熱い想いだけは誰にも負けない

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【ビーダマンの思い出】筋肉とビーダマンの改造はほどほどにしておけ

『ビーダマン』というオモチャが流行った。ボンバーマンみたいなフィギュアの後頭部にビー玉を入れ、背中のレバーを押して、腹から発射するオモチャだ。

 

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コロコロコミックで漫画も連載されていて、当時はミニ四駆やハイパーヨーヨーと並んで人気のあるオモチャだった。

 

このオモチャ、友達は皆、持っていたのだが、致命的な問題があった。

それは「誰も遊び方を知らない」ことだった。

 

とりあえず、強さ、カッコよさだけを求めていった

 

漫画では相手にぶつけたり、壁壊したりして、それなりにルールはあったみたいだが、現実ではそうはいかない。

 

なにしろ、『締め打ち』*1をやったとしても空中では1mも飛ばない。相手に当てるどころか、下にポロンと落ちるだけだ。衰えが出始めたオッサンの小便の軌道を思い浮かべてもらったらわかりやすい。

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的当て、みたいなものもやったが、漫画のバトルに比べるとかなり地味で全く盛り上がらない。

 

ボク達の増すばかりの困惑に反比例して、パーツやカッコいいビーダマンはドンドン発売されていく。

 

タカラ*2と連携して、漫画の主人公もすげえカッコいいパーツを付け強くなっていく。それを見たボク達は、もはや買うしかないのだ。

 

ボク達にとってビーダマンは「パーツを集め、強くする」だけのオモチャになっていった。

ボディビルダーはあの筋肉を活かして戦うのではなく、肉体美を見せるスポーツだが、ボク達のビーダマンはボディビルと同じような感じになっていった。

 

どんどんわからなくなっていく感覚

 

ボディビルダーを目指す人の気持ちはわからない。テカテカ光り輝いた筋肉は正直見ていてカッコいいものではない。

 

でも、彼らだって最初からボディビルダーになりたいと思っていたワケじゃないと思う。最初は軽く鍛えて、ちょっとだけついた筋肉を眺め、惚れ惚れする、ぐらいだったけど、鍛えていくにつれ段々わからなくなっていくのだと思う。

 

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「ほどよい筋肉」というものが見えなくなる。で、あそこまでムッキムキになってしまうのだろうと考えられる。

 

ボク達のビーダマンも最初は軽い改造だけで満足していた。しかし、パーツが発売され、それを買い、改造を進めていったボク達もわからなくなったのである。ほどよいビーダマンというものが。

 

筋肉とビーダマンは、ほどほどが良い

 

友達のN君もわからなくなった一人。彼は四六時中鼻水を垂らしていて、勉強はできない、まあ要するにアホであった。

 

そんなアホのN君でもビーダマンにかける熱意はハンパではなく、ビー玉を連射できる連射器とか威力を高めるパーツとか買いまくっていた。

N君のビーダマンはあきらかにゴツゴツしていた。ブロリーみたいだった。

 

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ある日、ボクはいつものように自分のビーダマンを持ってN君の家に行き、改造したビーダマンを持て余していた。

 

ただその日のN君はちょっと様子が違う。顔に覇気があるのだ。そしてN君は急にこんなことを言い出した。

 

「あのな!あのな!見て見て、こんなん作ってん!」

 

N君はおもむろにペットボトルの先を切ったものを持ってきて、ビーダマンの後頭部に突き刺した。

 

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↑まさにコレ。N君のはもっとデカかった。

 

「なにしてんの…N君、なにそれ……?」

「あのな!あのな!このペットボトルの中にな、ビー玉一杯入れんねん!ほなな、いっぱい連射できるようになるねん!」

 

と言って、大量のビー玉を後頭部に突き刺したペットボトルの中に入れた。そこからはN君タイムだった。

 

ハイになり、狂ったように次々ビー玉を発射いていくN君。

 

「な!な!すごいやろ!めっちゃ連射できるねん!」

「……………………」

 

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ただただ連射されるビー玉を見ているだけという静かでカオスな時間が流れていった。

すべて打ち終わった後、彼は満足そうな顔でこう言った。

「な!?すごいやろ!?」

「う……うん………」

「……………………」

「……………………」

 

公式で発売された5発くらいの連射器でも持て余しているN君、ボク達にこれほどの連射能力は必要なのだろうか?

それほどの連射ができたからと言って、一体なんだと言うのだろう。

 

改造したビーダマンをボク達はどのように活かしたらよかったのだろうか。N君のわからなくなったビーダマンを見て、タカラは心痛めないのだろうか。

 

N君の惨状を見て、ボクのビーダマンへの愛はすっかり冷めてしまった。

なんでも無目的にやりすぎると、わからなくなり、周りにドン引きされる。なにごともほどほどが良いということを実感した出来事であった。

 

きよひこのひとこと

 

皆が満足する遊び方も禄に提示せず、商品だけは発売していく。当時のタカラは無慈悲だった。

 

*1:文字通り締めて打つ。威力が上がる。だから何?

*2:ビーダマンを作っている会社。現タカラトミー。この会社にはいくら貢いだかわからない。